清水健太郎建築設計事務所

地盤と地名

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桜がちらほら咲き始めましたね。移動中の車の中や現場近くでもよく見かけるようになり、春が来たことをより実感できるようになってきました。今回地盤調査のために伺ったこの計画地は桜がたくさん植わっている公園の隣にあり、家が完成したらお施主さまは毎年桜を見ながら春を過ごされます。なんともうらやましいロケーションです。

さて、敷地が決まったら工事に先立って行われるのが地盤調査。住宅など小規模な建物の場合は、スウェーデン式サウンディング試験といって、上の写真に写っている槍のようなものを地面に刺して地盤の強さを調べています。

もう少し俯瞰的に土地を見て、その土地がどのような場所なのかを知ることも可能です。広く知られているハザードマップを閲覧することもとても有効ですが、これから土地を取得する方や、自分が購入した土地、また住んでいる土地をもっと知ろうと思う方の一助となるそれ以外の資料があります。

法務局で取得できる登記事項証明書や旧図です。登記事項証明書の所在欄に記載されている土地の地番の前には、字〇〇という箇所があります。例えば字窪田、字荒、字池下所などと書かれています。この字以降の漢字はその地域特有の地形や土質、また災害があったことなどを後世に伝える大切な「履歴」でもあります。漢字を通して先人が我々に土地の状態を知らせてくれているのです。また旧図という昔の図面を見ることでも、過去の土地の形状等を知ることができます。昔は池だったり、川が流れていたところでだったり、ということもわかることがあります。

過去の資料に目を通すことによって、災害の予測や対策も可能です。ご興味のある方は一度調べてみてください。